モンターニュ・ド・ランスで標高が一番高い格付け一級リュード村にて1847年より続く家業を継いだ5代目ラファエル・ベレッシュは1982年生まれの新世代。
伝統手法の良い所を守りながらも、「自然」、「テロワール」という新しい流れを取り入れる若者らしい柔軟な感性を持ち合わせ、産地を超えた志の高い生産者と多く交流を持ち影響を受けている。年々成長が著しく、次世代を担う若手ヴィニュロンとして現在最も注目されている一人。
一般的には培養酵母にて1週間程度で終わらせるアルコール醗酵は天然酵母で1~1.5ヶ月かけてじっくり香りを引き出し澱と共に長いリー・コンタクトを行いベースとなるワインをしっかり造る事に注力し、マロラクティック発酵は一切行わない。畑においては2004年よりビオロジック農法を取り入れ、現在6haがビオディナミへ転換。伝統的にベレッシュでは樽を用いており、ぶどうのポテンシャルを見極めながDRC、ピエール・イヴ・コラン・モレなどから譲り受けるバリックや、デュミ・ミュイなどを使い分ける。
瓶熟成には微量な酸素交換による効果があるという事で王冠ではなくコルクで行う事にもこだわりを持つ。仕上がりのワインは控えめなドザージュを施され、ブルゴーニュワインを思わせる落ち着いた深い味わいを持つ「ヴァン・ド・シャンパーニュ」。
★ベレッシュ10年間の歩み★
2003年、除草剤を廃止し所有畑全てを耕耘へ切り替える。 2004年、王冠ではなくコルクにて熟成したキュヴェを発売(ルフレ・ダンタンは父の代からコルク熟成)。
2006年、畑の管理をより細やかに行う為に栽培担当の従業員を増員。所有畑9.5haに対して10名となる(1ha=1人)。
2007年、澱抜きしてから出荷するまで寝かせる期間を延長。ブリュット・レゼルヴで3か月、その他は最低6か月以上。
2008年、ラファエルの弟、ヴァンサン・ベレッシュの加入。栽培の責任者として管理体制を一層強化。
2009年、長年の試行錯誤の結果、木樽と小容量タンクを併用した独自スタイルを完成。350Lタンクは全てのワイン用に使い、205Lタンクはタイユ用、デュミ・ミュイ(600L樽)はヴァン・ド・レゼルヴ用。全体の60%が樽にて熟成。
2010年、作業フローを重視した新セラー完成。最新鋭プレス機を導入。「Le Guide des Meilleurs Vins de France」にて星を獲得。
2011年、販売を完全割り当て制へ変更。ベレッシュの哲学、スタイルを理解した優良パートナーのみへ販売。
2012年、世界中の美食レストランにてオンリスト。ノーマ、ピエール・ガニェール、フレンチ・ランドリー、日本ではロオジエなど。
2013年、シャンパーニュの魅力を更に伝える為にネゴス活動「ラファエル&ヴァンサン・ベレッシュ」を始動。
2014年、特級マイィ・シャンパーニュ村に畑を購入。4年後にはグラン・クリュの新キュヴェが誕生予定。
所有畑(計9.3ha・・・リュード、トレパイユ、シニー・レ・ローズ、マルイユ・ル・ポール、オルム)
ベレッシュ・エ・フィス ブリュット レゼルヴ NV